テレワークに必須のセキュリティ対策とは!
2023.5.8セキュリティスイッチとは?
2023.6.5DaaSとは?~提供形態について解説~
DaaSとは?
仮想デスクトップをクラウド上で構築してネットワーク経由でどこからでも使用する事ができるDaaSはご存知でしょうか?
DaaSとは、『Desktop as a Service』の頭文字を取って「ダース」と言います。
テレワークを導入する企業が急増している現在、注目が高まっているサービスです。
分かりやすく解説すると、DaaSを利用することでテレワーク用にスペックの高いパソコンを準備する必要がありません。
ネット環境さえあれば様々な端末でクラウド上の仮想デスクトップを利用することができるため、いつも通りの環境で業務を行うことが可能です。
VDIとの違いについて
仮想デスクトップには、DaaSの他にVDI(バーチャル・デスクトップ・インフラストラクチャ)があります。
DaaSがクラウド上の仮想デスクトップを構築するのに対して、VDIは自社のサーバー内に仮想デスクトップを構築します。
またOSの更新などの保守管理については、DaaSは提供事業者が行いますが、VDIでは自社で行います。
VDIでは全て自社で完結するため自社に合ったカスタマイズができるメリットがあります。
その一方で費用に関しては専門知識を持った人員を配備する必要がありますので人件費などのコストが発生します。
DaaSの提供形態について
DaaSには、3つの提供形態があります。
提供形態は、コストを重視するのか、カスタマイズ性を重視するのかで変わってきます。
それぞれに特徴があるので解説します。
①プライベートクラウドDaaS
完全に独立したプライベートクラウドにDaaSを構築します。
運用から全て自社で管理を行うことになるのでスキルのある専任者が必要です。
自由にカスタマイズすることができるため、企業にとって理想的な専用環境を構築することができます。
独立したクラウド上で利用するためセキュリティの安全性が高いのが特徴です。
②バーチャルクラウドDaaS
提供事業者のIaaS(クラウド上の仮想サーバーやネットワーク)やSaaS(クラウド上のソフトウェアやアプリケーション)を利用してDaaSを構築します。
運用面の柔軟性やコスト面などがプライベートクラウドDaaSとパブリッククラウドDaaSの中間的な位置づけにあるサービスです。
ある程度、自社に合ったカスタマイズなどをしたい場合に向いているサービスと言えます。
③パブリッククラウドDaaS
3つの提供形態の中で最もコストが低く、専門知識がなくても運用ができるのが特徴です。
あらかじめ提供事業者によってパッケージ化されたDaaSサービスを利用するためカスタマイズ性が低いと言えます。
更に不特定多数の企業が同じオープンな環境を利用するためセキュリティ上の課題もあります。
代表的なサービスでは、Amazon work SpacesやMicrosoft Windows Virtual Desktなどです。
展開方式について
提供形態が決まったらどのように展開していくのかを事前に決めておく必要があります。
3種類の展開方式があるため自社のニーズに合った最適な展開方式を選ぶようにしましょう。
①フルクローン方式
仮想のマスターデスクトップを複製して、ユーザーに展開する方式。
ユーザーでアプリケーションのインストールが可能です。
小規模での利用に向いており、コストが高いのが特徴です。
②リンククローン方式
仮想のマスターデスクトップのOSイメージを複数の仮想デスクトップで共有して展開する方式。
マスターデスクトップのOSイメージを変更すれば、展開後の仮想デスクトップにも反映されます。
中規模での利用に向いており、コストが低いのが特徴です。
③ネットワークブースト方式
仮想のマスターデスクトップのイメージをディスクファイルに保持しており ユーザーがネットワーク越しに仮想デスクトップを起動する方式。
大規模での利用に向いており、ネットワークの負荷がかかるのが特徴です。
ただ互換性は良く、コスト面は3種の中で中間的な位置づけとなる。
まとめ
企業の規模や、必要とするカスタマイズ性に応じて提供形態や展開方式が用意されてあります。
DaaSを導入することで企業の運用負荷の軽減やセキュリティ対策が可能です。
更にBCP対策やテレワークの導入などが可能になります。
今後より普及することが予想されるDaaSは現在、黎明期と言えます。
そのため企業が、DaaSが自社にどうようなニーズがあり、メリットを作ってくれるサービスなのか把握しておく必要があります。
様々な効果があるDaaSを実際に導入したらより良い業務環境が実現できるでしょう。