リモートアクセスＶＰＮとは？拠点間ＶＰNとの違いや仕組みについて解説！

2024.1.22

現在、新型コロナウイルスをきっかけに社外で業務をおこなう機会が増えたことでリモートアクセスＶＰＮが注目されています。

この記事では、リモートアクセスＶＰＮの仕組みや拠点間ＶＰＮとの違いについて解説していきます。

ＶＰＮとは？

ＶＰＮとは、「ＶｉｒｔｕａｌＰｒｉｖａｔｅＮｅｔｗｏｒｋ」の略でインターネット上に特定の人のみが利用できる仮想の専用回線のことを指します。

ＶＰＮ接続は、限られたユーザーしか利用出来ないため、通常のインターネットと比べて安全に利用することができると言われています。

リモートアクセスＶＰＮとは、「リモートアクセス＝遠隔地からの接続」と「ＶＰＮ＝仮想の専用回線」を組み合わせた呼称のことです。

ＶＰＮソフトを設定した端末があれば場所を制限されることなく、何処にいても社内のネットワークにアクセスすることが可能になるためテレワークや出張など社外で仕事をするときにとても便利な接続方法になります。

ＶＰＮで構築される仮想回線は、トンネルのような役割を果たしているため「トンネリング」と呼ばれています。
トンネリングには、以下のようなセキュリティ要素があります。

① 認証機能
リモートアクセスＶＰＮを利用するには、ユーザーに割り当てられたパスワードの入力が必要になるため第三者からのアクセスを制限することが可能です。

② カプセル化
カプセル化は、トンネリングの根幹となる技術で、送信者と受信者の間に仮想のトンネルを設けることで第三者の侵入を防ぎます。

③ 暗号化
データを送受信する際に万が一、データが盗まれても中身が見られないようにデータに鍵をかけ機密性を高める対策です。

拠点間ＶＰＮとは、各拠点にＶＰＮルーターを設置してネットワークの共有を可能にする接続方法のことです。

リモートアクセスＶＰＮと違い、ＶＰＮソフトを各端末に設定していなくても利用することができます。

ただし設置しているルーターの接続範囲でしか使用することが出来ません。

ＶＰＮを導入することで得られるメリットをご紹介します。

① テレワークの実施に備えることができる
新型ウイルスの蔓延や災害時など、出社ができないときのために備えておくことで、いざというときに業務の稼働が止まる心配もありません。

② コストを抑えて専用回線が使用できる
ＶＰＮ接続するために発生する費用は、専用回線を構築する事と比べても安価なため導入しやすいと言えます。

③ セキュリティレベルが向上する
ＶＰＮでは、セキュリティ向上の仕組みが幾つもあるためインターネットを使用するより安全に通信をおこなうことができます。

④ 複数ある拠点や、外出時の端末からいつでもアクセスすることができる
どこにいても手元の端末で社内ネットワークにアクセスすることが可能です。

⑤ 最初に設定だけすれば管理する手間がないため人員が少なくても運用が可能
システム管理者を新たに雇用する必要もなく、人員が不足しがちな小規模事業者でも直ぐに運用が可能です。

一概にどちらが良いという判断は難しいと言えます。
どちらが良いのかは、利用する環境によって変わってくるため、どのような環境であればどちらのタイプが良いのかを解説していきます。

リモートアクセスＶＰＮにおすすめの環境
・従業員がテレワークや外回りなどを行っている
・導入や運用の手間をかけずに直ぐにＶＰＮを利用したい

拠点間ＶＰＮにおすすめの環境
・本社と支店など複数オフィスがある企業
・外出時に社内ネットワークにアクセスする必要がない

ＶＰＮの導入はとても簡単なので直ぐに運用することが可能です。

以下の手順でＶＰＮを利用することができます。

① ＶＰＮルーターを購入する

↓

② ＶＰＮルーターを拠点に設置する
（拠点間の場合、各拠点に設置する必要があります）

↓

③ ＶＰＮ接続設定をおこなう

リモートアクセスＶＰＮとは、ＶＰＮソフトを設定した端末から場所を制限されることなく、拠点となるネットワークにアクセスすることができる接続方法のことを意味します。

ＶＰＮは、コストを抑えて構築できる仮想の専用回線であると同時にセキュリティ向上の役割もあります。

その他にも、ＶＰＮを構築することで新型ウイルス蔓延や災害時にもテレワークの実施を可能とするためあらゆる場面で役立てることができる接続になります。

まだ導入していない方は、一度検討してみると良いでしょう。